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富士吉田市長 堀内茂さん

富士吉田市役所がドットワークPlusにサテライトオフィスを設けた理由

ドットワークPlusのある富士吉田市の魅力について教えてください
富士吉田市は山梨県の南東部、日本一の標高と美しさを誇る富士山の北麓に位置する自然豊かな高原都市です。古くから信仰の対象として多くの人々に崇拝されてきた富士山が目の前にそびえ、市内のどこからでも富士山を望むことができるほか、富士山にまつわる歴史や文化を感じることができる史跡や神社などが数多く存在しています。また、織物が近代産業として脚光を浴びて以来、政治・経済・教育文化の面で富士北麓の中核都市としての役割を果たしてきました。市街地は海抜700-900mの高原にあることから、一年を通して平均気温や湿度も抑えられ、特に夏季などは訪れた多くの皆さんに快適に過ごしていただける環境となっています。

近年では、ふじよしだ定住促進センターを中心に『合同会社新世界通り』『地域おこし協力隊』『NPO法人かえる舎』などの団体と連携を図ることにより、富士吉田での暮らしの魅力を積極的にPRし、移住・定住を促進しています。商店街の再活性化・リノベーション化の動きも起こり、テナントとして参入される飲食店も増えてきました。
そんな魅力ある富士吉田市内でも新型コロナウイルス感染拡大による地域への影響はあったのでしょうか
富士吉田市においても、少子高齢化等による人口減少や新型コロナウイルス感染症の蔓延による観光客の減少が大きな課題となっています。こうした課題に直面する中で、市民が住み続けたいと思える動機付けや、よりたくさんの人を市内に呼び込む独創的な工夫が必要です。そこで注目したのがリモートワーカーの存在でした。富士吉田市は東京圏から2時間以内にアクセスができ、市街地がコンパクトに収まっている利便性、加えて富士山という世界的な知名度とその景観を生かした非日常感を演出することができることから、リモートワーカーたちの仕事場所としても選ばれ始めています。

ワークスペースや宿泊提携施設が市内に増えれば、リモートワーカーはただ仕事をしにくるだけではなく、市内を回遊して住民と接点を持ったり、市内で消費活動を行う機会が増えると予想されます。これらの施設が連携を取り、市内全域で『日常型ワーケーション』ができる環境、『富士吉田市まるごとサテライトオフィス(以下、まるサテ)』を作り上げることは、市内外の人の流れを生み出しまちの活性化につながると思い、令和4年度から事業化してキャップクラウド株式会社に委託しました。この地域に働きにいらっしゃる方々に『心が安らぐ第二のふるさと』と思ってもらえるようなれば、関係人口の創出だけでなく、移住・定住のチャンスの創出としても大きなメリットだと考えています。
富士吉田市の未来像に関して、教えてください
リモートワーカーたちが『ドットワークPlus』で市内の情報を得て、市内へ回遊する流れが加速すれば、市内の飲食店や観光スポット等に立ち寄る頻度も増え、観光消費額の増加が見込めます。また、交流により地域の情報を得やすくなるため、市内事業者を巻き込んだビジネスチャンスの創出や、テレワークを活用した企業進出・雇用の拡大の契機にもなり得ます。さらには、行政としてこれまでに接することができなかった層の人たちの富士吉田市に対する感想や印象を純度高く知る機会にも繋がり、ひいては二地域居住や移住・定住人口の増加促進へも繋がっていくでしょう。

こうした取り組みを通じて、住民の間でも地域の課題解決に向けた新たなチャレンジやイノベーションが多発する風潮が生まれることを期待しています。またワークスペースとしてだけではなく、地域のイベント開催などにも積極的に活用していくことで、より市内外の親和性を高められるような効果もあるでしょう。多面的なメリットやシナジーをもつこの施設は、これからの『まるサテ』の要であると考えています。
まるサテの要である施設”ドットワークPlus”に富士吉田市役所がサテライトオフィスを設けた理由は?
「ドットワークPlus」は、富士北麓地域の交通の要所である富士山駅ターミナルビルに位置し、コワーキングスペース、会議室・個室の利用ができるほか、イベントスペース機能や情報発信機能など多様な機能を兼ね備えています。
利便性が高く、市内外から多くの人が訪れる場所であることから、自らがプレイヤーとなって「ドットワークPlus」にサテライトオフィスを設け、職員のテレワークや市政情報の広報・広聴の場として積極的に内側から施設を活用していきます。
東京圏からのリモートワーカーと富士吉田市をつなぎ、関係人口の創出の場となることを期待しております。
最後に読者の方へメッセージをお願いします
世界文化遺産富士山の懐に抱かれ、共に活動ができるまち富士吉田。『ワーケーションにいくなら富士吉田市へ』こんなフレーズがリモートワーカーの皆さんから出てくるような環境を目指し、取り組みを拡大していきます。

市街から来る方は富士吉田市のファンになってもらい、市民のみなさんはもっと地域に愛着を持てるように、工夫を凝らしたまちの賑わいを創出していきます。『まるサテ』という富士吉田市の新たなチャレンジに今後もご期待ください。